記事一覧 - ラッコと漁業 | Articles - Conflict between commercial fishery

毛皮貿易が始まる前までは、ラッコはその地域の先住民たちと共存してきました。
乱獲され絶滅の淵に追い込まれラッコがいなくなった後、そこで暮らす人間がウニやアワビなどの漁を発展させてきました。保護のもと、ラッコが徐々にかつての生息域に復活を遂げるようになり、人間と食べ物を争わなければならなくなってしまいます。

漁業関係者には、自分たちがビジネスを始めた時はラッコがいなかったという言い分があります。

また、ラッコには、かつてはそこはラッコの生息域であり、駆逐したのは当の人間であり、またラッコは人間とは異なり主に海産物しか食べないという言い分もあります。
どちらも生きていかなければならないという名分があります。
この問題はアメリカだけでなく、より漁業の盛んな日本の沿岸に今後ラッコが本格的に復帰してくる際に必ず直面する事実でもあります。

 保護と産業、この相反するものをどのように共存させていけばいいのでしょうか。ラッコには何も選択肢がありません。考え、行動するのは人間のみです。

 

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2019年

10月

28日

【記事】失われたオレゴンのラッコ(4):未来 | The Lost Sea Otters of Oregon: Part Four

本日は2019年10月23日付のOregon Wild のブログから、シリーズ最終回The Lost Sea Otters of Oregon: Part Fourをお届けします。
現状を理解し、その影響を知ることは「ラッコがいる未来」のための第一歩です。
全くレベルは違いますが、らっこちゃんねるがこうして細々とラッコのに関する情報をお届けしているのも、日本に戻りつつある野生のラッコたちをどのように受け入れ、守っていくか皆さんが考えるきっかけとなって欲しいと思っているからです。

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2019年

4月

29日

【記事】適正なラッコの個体数とは | How many sea otters are good?

本日は2019年4月17日付のFiarbanks Daily News-Minerより、"How many sea otters are good?をお届けします。コディアック付近でもラッコが増加してきているようですが、人間と資源をシェアしている以上、人間による「管理」は必ず問題になってくるでしょう。

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2018年

10月

30日

【記事】最高裁、「ラッコ排除海域」復活を求める動きにNO | SUPREME COURT HALTS EFFORT TO REINSTATE FAILED “NO OTTER ZONE” IN CALIFORNIA

本日は2018年10月29日付のEarth justiceのブログから、"SUPREME COURT HALTS EFFORT TO REINSTATE FAILED “NO OTTER ZONE” IN CALIFORNIA"をお届けします。
1980年代から海の上の見えない区域に入ったラッコを捕獲してカリフォルニア本土から離れたサンニコラス島へ移すという試みが行われました。これは本来原油流出に脆弱なラッコを守るため別に個体群作るという理由と、加州南部の水産業者からのラッコ排除要請を満たすものでした。しかし移植したラッコのほとんどは定着せず行方不明になったり死んだりしてしまい、本来の種の保全という目的を果たさないと判断され、25年ののち中止となりました。ラッコと水産資源をめぐって競争しているウニ・アワビ業者はそれでもそのプログラムの復活を求めて何度も裁判を起こしてきましたが、今回の裁判で一つの区切りがつきそうです。一連の流れについては、記事下の「関連記事」をご覧ください。

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2018年

4月

27日

【記事】アラスカ南東部のラッコ | Sea Otters and Survival in Southeast Alaska

本日は2018年4月24日付のSierraから、"Sea Otters and Survival in Southeast Alaska"をお届けします。ラッコと水産業の対立は日本でも起こっています。このような議論で、人間による乱獲がどの程度深刻なのかが語られることなく、ラッコなどによる漁業被害だけが取り上げられることが気になります。

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2018年

3月

18日

【記事】アラスカでのラッコ猟推進の動き | Alaskans make new push to kill more sea otters, saying they’re decimating Southeast shellfish

本日は2018年3月17日付のAncourage Daily Newsから、"Alaskans make new push to kill more sea otters, saying they’re decimating Southeast shellfish"をお届けします。原題は「アラスカの人々が、ラッコが南東部の魚介類減少の原因と主張し、より多くのラッコを殺せるよう新たに後押し」です。アラスカ南東部ではラッコが回復する一方で、魚介類の収穫を生業としてきた人々は経済的な影響を受けてきました。一朝一夕には解決できない問題です。

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2017年

4月

15日

【記事】ラッコの回復 | The Rebound of the Sea Otter

本日は2017年4月12日付のAlaska Magazineから、"The Rebound of the Sea Otter"をお届けします。アラスカにおけるラッコの回復は様々な軋轢を生みだしていますが、解決策を探すことは、かつてラッコを一掃してしまった人間が負っている責任でもあります。

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2016年

12月

26日

【記事】ラッコの影響の2つの面 | The Two Sides of Sea Otters

本日は、Canadian Wildlife Magazine November / December 2016から"The Two Sides of Sea Otters"をご紹介します。ラッコが沿岸に戻ってくることで、プラスとマイナス両方の影響があります。人間とラッコが共存していくために、多くの人々が解決策を探しています。

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2016年

5月

28日

【記事】海産資源をめぐる先住民とラッコのたたかい | Seafood Fight

本日は、2016年2月18日付のSAPIENSより、"Seafood Fight "をお届けします。
カナダのブリティッシュコロンビアにおける、先住民とラッコの関わりと軋轢についての記事です。
ラッコの保護活動は地元の伝統や経済的な影響を無視できるものではありません。

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2016年

1月

28日

【記事】ラッコの個体数増加と生態系の変化 | Rising sea otter population signals major ecological changes

 本日は2016年1月25日付のTHE PEAKから"Rising sea otter population signals major ecological changes"をお届けします。ラッコの復活により沿岸生態系にはさまざまな影響が生じます。生態系自体の変化、そして人間の文化や生活、経済活動への影響。対立するだけでなく、異なる立場への理解を深めることで全ての関係者にとってより良い未来を探します。

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2016年

1月

26日

【記事】ラッコの復活をめぐる対話 | Coastal Voices: Navigating the Return of the Sea Otter

 本日は、COASTAL VOICESというウェブサイトから、カナダのサイモン・フレーザー大学による”Coastal Voices:Navigating the Return of the Sea Otter”という動画の書き起こしをご紹介いたします。アラスカ先住民は昔からラッコと共存してきました。ラッコの乱獲による減少ののち、アワビやウニが増え、その漁を生業とする人も増えました。そして今、ラッコがかつての生息域に復活し始めたとき、それらをめぐって人間とラッコの間に軋轢が生まれはじめます。人間とラッコがどのように共生していくべきか、先住民とラッコ研究者らがお互いを尊重する対話を始めています。

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2015年

12月

20日

【記事】ラッコとアワビの特別な関係 | Sea otters and abalone: A special synergy

本日は2015年12月18日付のConservation & Science at Monterey Bay Aquariumから、"Sea otters and abalone: A special synergy "をお届けします。ラッコの回帰によりアワビが減ると思われていましたが、実はラッコが増えることでアワビも増えていることがわかりました。一見相反する関係も、自然界の生態系の中では共に作用しあっているのです。

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2015年

12月

13日

【記事】ラッコと漁業の軋轢 | Dive fishermen and sea otters face complex competition

 本日は、2015年12月2日付のKTOO Public Mediaから、"Dive fishermen and sea otters face complex competition"をお届けします。毛皮貿易時代に一掃された後そこには人間の漁業を中心とする営みが確立しました。ラッコがかつての生息域に戻ってきた時、そこで暮らす人間との軋轢が生じはじめます。ラッコと人間、共存への道はあるのでしょうか。

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2015年

9月

22日

【記事】カリフォルニアラッコの勝利:裁判所は魚類野生生物局によるラッコ排除海域廃止の決断を支持 | Major Victory for California’s Threatened Sea Otters: Court Upholds USFWS Decision To End “No-Otter Zone”

 ラッコの保護と漁業の妥協点として制定されたラッコ不在海域。却ってラッコに害を及ぼすと判断した魚類野生生物局が2012年にその計画を終了しました。それに対し漁業関係者らが計画の終了を覆すよう求めた訴訟を起こしましたが、裁判所はそれを却下しました。ラッコ不在海域について詳しくはこちらの記事(【記事】ラッコ排除海域| No Otter Zone)先にご覧いただくとよいと思います。

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2014年

10月

28日

【記事】ラッコ排除海域 | No Otter Zone

今回は、かつてカリフォルニアに存在した「No Otter Zone」(ラッコ排除海域)についての15分ほどの短編映像の書き起こしです。ラッコと漁業業界はどのように共存していくことができるのでしょうか。

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2014年

5月

22日

【記事】ラッコの苦しい戦い - ラッコと人間と環境(4) |Threatened: The Controversial Struggle of the Southern Sea Otter - Part.4

ラッコが直面する問題を捉えたPalomar Universityの動画"Threatened: The Controversial Struggle of the Southern Sea Otter"の書き起こしパート4、ついに完結。
ラッコと人間と環境の繋がりは、どんな未来を導いてくれるのでしょうか。

 

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2014年

5月

21日

【記事】ラッコの苦しい戦い - ラッコと人間と環境(3) |Threatened: The Controversial Struggle of the Southern Sea Otter - Part.3

ラッコが直面する問題を捉えたPalomar Universityの動画の書き起こしパート3。

ラッコたちの死因解明とともに、ラッコたちと人間の生活のつながりが明らかになっていきます。

今回も誤訳御免でお願いします。

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2014年

5月

02日

【記事】ラッコの苦しい戦い - ラッコと人間と環境(2) |Threatened: The Controversial Struggle of the Southern Sea Otter - Part.2

ラッコが直面する問題を捉えたPalomar Universityの動画の書き起こしパート2。「ラッコ排除区域」の失敗が明らかになり、利害が相反する人々の間に軋轢が生じます。そのまっただ中で、ラッコたちはまた別の問題に直面していきます。

今回も誤訳御免でお願いします。

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2014年

4月

24日

【記事】ラッコの苦しい戦い - ラッコと人間と環境(1) |Threatened: The Controversial Struggle of the Southern Sea Otter - Part.1

本日は、Youtubeにあった動画をご紹介。

ラッコが直面する様々な困難を通して、人が自然と共存して生きていくためにはどうしたらよいかを考えさせられる動画です。

Palomar College Televisionの番組の書き起こし、パート1です。誤訳御免でお願いしますm(_ _)m

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