本日は、2019年9月22日~28日のラッコ啓蒙週間にかけて、Sea Otter Savvyが毎日発信していたラッコに関する投稿をまとめてお届けします。これらの投稿に関するクイズが出題されています。Sea Otter Savvyは、人間のラッコに対するハラスメントがどのように影響しているかを調査したり、そうしたハラスメントを防止するべく啓蒙活動を行っている非営利団体です。海外から応募ができるのかは分かりませんが、クイズに挑戦してみてください。
Day:1
ラッコ啓蒙週間、7つのラッコの秘密1日目。
これは、ラッコ啓蒙週間中に皆さんが見るラッコの写真の中で恐らく最も小さいものかもしれません。ラッコは沿岸で暮らす生き物ですが、海岸から数マイルも離れた沖でも見られることを知っていましたか?私たちはこのラッコを海岸から2マイル(約3.2km)、深さ100フィート(約30m)の海域で見つけました。沖合に生息するラッコは、採餌深度の限界である約120フィート(約40m)内で浅瀬が棚を形成している場所で発見される可能性が最も高くなっています。採餌用の潜水の平均水深は約20フィート(約18m)ですが、一部の大きなラッコはさらに深く潜ってエサをたくさん見つけています。深く潜るのはなぜだと思いますか?男性ですか?女性ですか?
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Day:2
ラッコ啓蒙週間、7つのラッコの秘密2日目:寄生虫!
脳に生息する小動物から、内臓にいるコウトウチュウと呼ばれる寄生虫まで、ラッコは様々な寄生虫を宿していることがあります。寄生虫は、病気や死の原因としてだけでなく、代謝の排出としてもラッコの健康に大きな影響を与えます。プロフィリコリスと呼ばれるグループに属するコウトウチュウは、特に致死性が高くなっています。ラッコはEmerita (スナホリガニ:写真参照)を食べてそれらを摂取しますが、本来ラッコではなく海鳥がその寄生虫の宿主です。一旦ラッコの腸の中に入ると、それらの寄生虫は外に出たがります!残念なことに、彼らは腸壁に穴をあけて逃げようとするのです!こうした不満をもった寄生虫がたくさんいると、ラッコは感染症になり死んでしまいます。コリノソーマという寄生虫がラッコの中では最も一般的です。これはラッコを好んで宿主としており、カリフォルニアラッコの90%以上に見られます。この寄生虫が直接ラッコを殺すことはありませんが、研究者たちは現在、体温を保持するため多くのカロリーと厚い毛皮に頼っているラッコにとって重要な食物摂取量を減らすことができるかを研究しています。
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Day:3
ラッコ啓蒙週間、7つのラッコの秘密3日目:ラッコは暗く濁った水の中でどうやって食べ物を見つけるのでしょう?
パチニ小体と呼ばれるハリケーンのような構造は、哺乳類の皮膚にある振動を感知する神経終末です。
人間においてはこの感覚細胞は道具を器用に使うために重要なものです。今年、カリフォルニア大学サンタクルーズ校の研究者らは、ラッコのてのひらにパチニ小体が密集しているのを発見しました。これは、カニを見つけるラッコの手が人間と同じくらい繊細だということを説明する手助けとなります!トゲだらけのウニや、ハサミでつまんでくるかもしれない甲殻類を探して暗い岩の割れ目に手を伸ばすのはどんな感じでしょう?🦀🦞研究者らは現在この研究の結果を発表する準備をしていますので、続報をお楽しみに。USFWS LOA 08EVEN00-2016-B-0187
ラッコの写真はEco Exposure Photographyによるもの
この投稿の背景となる研究はこちら(既訳:【記事】ラッコの驚異的な触覚 | Decisive sea otters distinguish differences by touch)
Day:4
ラッコ啓蒙週間、7つのラッコの秘密4日目:スーパーママ!
本質的に高いベースラインエネルギー需要に加えて、繁殖による付加的なエネルギーコストはメスのラッコを生理的限界まで押し上げています。子育て(メスのラッコが毎年一生の間すること)の際、母親は授乳し、育て、教え、分け合わなければなりませんが、これは全て次の世代を支えるために必要なことなのでう。
ラッコの子が離乳間近になる生後6か月頃までには、母親のエネルギー需要はベースラインの96%以上になる。
最近の研究では、カリフォルニアのメスの成獣死亡例の半数以上に生殖が主要な寄与因子となっていることが確認されています。飼育下のラッコから得た代謝データと野生の母子ペアからの行動データを組み合わせることにより、ラッコの母親が子供を離乳まで育てるために行わなければならない印象深い人生に関する新たな洞察を得ることができました。
サンタクルーズ自然史博物館で9月27日7:00 PMに行われるニコル・トメツ博士による、ラッコの母親の並外れた献身についての講演をお見逃しなく。
この投稿の背景となる研究はこちら:
https://news.ucsc.edu/2014/06/sea-otter-moms.html
Day:5
ラッコ啓蒙週間、7つのラッコの秘密5日目:誰のにおい?
ラッコやオオカワウソ、そしてそれらの陸生イタチ科の仲間、フェレットのゲノムを比較したところ、ラッコとオオカワウソは数百の嗅覚受容体を伝える数百の嗅覚受容体遺伝子遺伝子の機能が低下していることがわかりました。水中で過ごす時間が長い種にとって、鋭い嗅覚はそれほど重要ではないのかもしれません。ラッコは採餌の際に優れた触覚を頼りにしますが(ラッコ啓蒙週間3日目の記事参照)、それでも嗅覚を使って群れの仲間を認識して交流し、受け入れてくれるメスを識別し、脅威に対して警戒をします。これらの行動は主に水面上で起こり、鼻からの空気の取り込むことによって嗅覚が機能しています。こうした研究があっても、みなさんが近づきすぎるとラッコはあなたのにおいがわかります!
この投稿の背景となる研究はこちら:
http://annabelbeichman.com/a-deep-dive-into-the-sea-otter-and-giant-otter-genomes/
忘れずにクイズをダウンロードしてください。
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https://www.seaottersavvy.org/get-savvy-at-our-sea-otter-awareness-week-viewing-stations
Day:6
ラッコ啓蒙週間、7つのラッコの秘密6日目:海流中の毒素
有害藻類ブルーム(HABs)は、海洋や淡水に生息する微小な藻類やシアノバクテリアの一部が制御不能に成長したときに発生するものです。HABsは水中の栄養レベルが高い、水温、循環が少ない、あるいは水流が望ましい等、藻類の成長に有利な種々の条件から生じる可能性があります。これらの生物の中には、野生生物やヒトに有害な毒素を産生するものもいます。HABsによって産生された毒素は、二枚貝、ムラサキガイやカニなど、ラッコのエサになる生き物の組織に蓄積され、食べることで重篤な疾患を引き起こしたり死に至ることがあります。珪藻類Pseudo-nitzschia australisによって産生される毒素であるドウモイ酸(DA)は多くの海洋哺乳類に影響を及ぼしますが、ラッコにおけるDA関連の死が広くみられることは最近明らかになっており、、他の点では健康に見える個体に対して致死的である可能性があります。カリフォルニア魚類野生生物局による最近の研究はラッコに対するDAの影響をより良く特徴づける方向へに向かっています。DA中毒の症状には方向障害、発作、異常行動などがあります。
こうした症状の海洋哺乳類を見かけたら、海洋哺乳類センター415-289-SEALへ電話してください。
HABsの詳細については、モスランディング海洋研究所環境バイオテクノロジー研究室の専門家にお問い合わせください。
忘れずにクイズをダウンロードしてください。
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Day:7
ラッコ啓蒙週間、7つのラッコの秘密7日目:7日目:歯それとも爪?
ラッコ啓蒙週間最終日の今日は、カワウソとラッコの異なる採餌スタイルを取り上げた2部構成の記事をお届けします。まず最初に、ブラジルの川で新熱帯性のカワウソが狩りをしている興味深い鳥瞰図(撮影者Psicóloga Ana Claudia Ambiel Gaigner、IUCN SSC オッター専門家グループの友人によるシェア)を見てください。カワウソは機敏な捕食者で、素早く滑りやすい魚のような獲物を追いかけることができる。このビデオのカワウソは、魚を狩っている際前脚をどのようにしていますか?どうやって獲物を捕まえるのでしょうか?歯でしょうか、それとも爪でしょうか?親戚にあたるアメリカカワウソの頭蓋骨にその手掛かりがあります。鋭い歯は、捕まえづらい獲物を獲るのに最適です。カワウソには道具の使用は見られませんが、カワウソは群れによる協調的な狩猟で、成功率を上げてるのかもしれません。ラッコのスタイルとの比較については次の記事をご覧ください。
もう少しで終わりです!忘れずにクイズをダウンロードしてください。
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ラッコ啓蒙週間最終日には、カワウソとラッコの異なる採餌スタイルを取り上げた2部構成の記事をお届けします。カワウソの狩りについての興味深いな鳥瞰図については、上の記事を参照してください。
ラッコは海底に潜り、割れ目に隠れたり、砂に潜ったり、背骨や鉤爪、硬い殻で身を守ったりする動きの緩慢な無脊椎動物の餌を探します。このビデオのラッコはどのように前足を使って狩りをしていますか?どうやって獲物を捕まえるのでしょうか?歯でしょうか、爪でしょうか?器用な足は獲物を感知し、殻を割るための道具を掴み、ラッコの頭蓋骨(スワイプしてご覧ください)は獲物に噛みついて捕まえるではなく、砕くためにデザインされた平らな臼歯が見えます。カニや二枚貝、ウニのような種類の被食者を他のラッコと協力して捕獲してもほとんど効果はないので、ラッコは(母親と子供を除いて)単独で採餌します。
歯を使おうと爪を使おうと、カワウソもラッコも効率的な捕食者と言えます!
ビデオはARKive.orgから
以上です!SOAWクイズに必要な情報はすべて揃っています。リンクをクリックしてダウンロードし、クイズを完成させてください。
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応募方法
- クイズを印刷する(こちらからダウンロード可能)
- クイズに答えるー啓蒙週間中の投稿が役立ちます
- 全問応えたら下記の住所へ郵送するか、もしくは鮮明な写真を撮ってE-mailに添付してください。
- 応募は太平洋時間10月11日午後5時です。
- 全問正解した方の中からランダムに当選者が決定されます。当選者はお好みのサイズと色のSea Otter Savvy Tシャツを選べます。
- 郵送先はこちら
Sea Otter Savvy
1961 Main St, #199
Watsonville, CA 95076 - E-mail添付の場合はgena★seaottersavvy.orgへお送りください。(★を@に変えてください)
Sea Otter Savvy
September 22-28, 2019
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