本日は2018年10月4日付のSeattlepiより、"The role sea otters play in saving salmon – a benefit for the Southern Resident orcas"をお届けします。ラッコがケルプの森の多様性の実現に貢献していることは知られていますが、それが鮭の幼魚の保護につながり、鮭をエサとする絶滅危惧種のシャチへの貢献にもなるというお話です。
カナダ、バンクーバー島沖の海洋保護区は豊かな生態系がアザラシやアシカの繁殖やマイグレーション(渡り)、そして少なくとも、1頭の愛らしいラッコ、オリーを支えている。サザン・レジデント・キラーホエール(訳者注:ブリティッシュコロンビア及びワシントン沖に生息するシャチの個体群。絶滅危惧種に指定されている)はケルプの葉に隠れた鮭を追い、哺乳類を食べるシャチはアザラシやアシカを獲る。
幸いなことに、オリーを食べることに関心があるものはおらず、オリーのFacebookページのフォローをしているファンは安堵している。
カナダのレイス・ロックスを縄張りをしているラッコのオリー
当然ながら、豊かな毛皮をまといながらも毎日体重の4分の1の量のエサを必要とする「もふもふマシーン」のことが好きな人ばかりではない。ラッコは海底に生息する100種以上の無脊椎動物を食べるが、ナマコやウニ、貝、アワビなど市場で高い価値を持つものをめぐって漁師とは軋轢が生じている。
この水域にラッコが移ってくると、そのような水産業に影響があるが、そのかわりにラッコたちが環境に返してくれるものを考えると、ラッコは非常に価値があり不可欠だ。ラッコの食生活はケルプ床を再構築し、鮭の稚魚が外海に出る前にそこで隠れることができる。産卵のために無事遡上してきたメスのキングサーモンは1匹あたり17,000の卵を持っているので、十分なケルプ床に救われれば、顕著なインパクトがあるかもしれない。
鮭の幼魚は何もない場所よりもケルプ床を好む。移動しながら、ケルプの天蓋の中を泳ぐのだ。ケルプの森はまた、鮭の回遊を刺激する捕食魚からも守ってくれる。
プジェット湾や広域のサリシュ海にはラッコはわずかしかおらず、ケルプは問題を抱えている。
Bull Kelp from Betsy Peabody on Vimeo
ふわふわのラッコがケルプの森を再生する助けになっているというはすごいことだ。
プジェット湾でラッコが見られる可能性のある場所:
Seattlepi
The role sea otters play in saving salmon – a benefit for the Southern Resident orcas
October 4, 2018
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