【記事】オットー、モロ湾に帰る | 3 months ago, a sick Otto the sea otter was rescued in Morro Bay. On Friday, he came home

本日は、2017年9月22日付のThe Tribuneから、"3 months ago, a sick Otto the sea otter was rescued in Morro Bay. On Friday, he came home"をお届けします。ちょうどリリースされる日にモロ湾に行っており、オットーらしきラッコを見かけました。オットーがうまく生きていき、そしてラッコ科学に貢献してくれることを願ってやみません。

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マリン郡で3か月間ドウモイ酸中毒のリハビリを受けていたモロ湾のラッコが金曜の朝、その出発を祝う多くの人々がハーバーへリリースされ、喜んだ。

 

写真やビデオを撮影する40人ほどの喜ぶ立会人らに囲まれ、ラッコのオットーは午前9時ごろ、ゆっくりとケージから這い出た。周りを見回し、モロ湾自然史博物館の北の海へ入っていった。

 

「これは、ドウモイ酸により病気になっても生きていたラッコを見つけた最初の例です」と海洋哺乳類センターの獣医科学ディレクター、ショーン・ジョンソンが言う。「この後数週間、私たちはオットーの動きをモニターします。オットーがうまくグルーミングしたり、餌をとったり、他のラッコたちとうまくやっていけるかをみます」

 

去る5月、モロ湾のサウスTピア近くで、混乱し不活発な様子を見せ、ボートがかすめても逃げることができない9歳のラッコが見つかった。

 

ラッコにあまり見られない行動があったため、病気やケガなどをした海洋哺乳類を保護しリハビリを行っている非営利団体、海洋哺乳類センターへ通報があった。

 

海洋哺乳類センターはサウサリートでの3か月のリハビリの後、2017年9月22日、ラッコのオットーをモロ湾にリリースした。ショーン ジョンソン博士(左)、スタッフアシスタントのアリア・メザ(後)ボランティアのジム・メントゲン(中央)、サンルイスオビスポ郡オペレーションマネージャー、ダイアン・クレーマー(後ろ)らがオットーが慎重にケージから出てきたところを見守っている 写真Laura Dickinson
海洋哺乳類センターはサウサリートでの3か月のリハビリの後、2017年9月22日、ラッコのオットーをモロ湾にリリースした。ショーン ジョンソン博士(左)、スタッフアシスタントのアリア・メザ(後)ボランティアのジム・メントゲン(中央)、サンルイスオビスポ郡オペレーションマネージャー、ダイアン・クレーマー(後ろ)らがオットーが慎重にケージから出てきたところを見守っている 写真Laura Dickinson

「そのラッコについては1週間前から気が付いていました」とセンターのオペレーションマネージャー、ダイアナ・クレーマーが言う。「年の割に体重が少なく、ずっと体重を回復できていませんでした。鼻には他のラッコと戦ってできたひどい傷がありました。私たちは、そのラッコを助ける必要があると考えました」

 

そのラッコは後にオットーと名づけられた。脳を攻撃し不活発さや方向感覚の喪失、発作などを引き起こす症状をもつドウモイ酸中毒であると診断され、センターのサウサリートの動物病院で健康を回復した。ドウモイ酸はカニや貝、ホタテなど、ラッコが大量に食べる生物に蓄積する。

 

オットーの脳のMRIは「海馬の縮小」が見られた。海馬とは、記憶や方向感覚などをつかさどり、海馬の縮小はドウモイ酸中毒になった動物にみられる傾向がある。

 

科学者らがオットーの動きを追跡したり、海岸やボートから可視的に行動を追跡することができるよう、外科手術でオットーの体内にタグが埋め込まれた。

 

プセウドニッチア・アウストラリスと呼ばれる藻類により産出されるドウモイ酸はアシカなど他の海洋哺乳類を攻撃することで知られていた。センターはドウモイ酸中毒と診断されたアシカの行動を評価してきたが、ラッコの神経学的評価についてはそれほど発展させてはいなかった。

 

オットーは今、科学者にその機会を与えてくれたのだ。

 

「私たちはドウモイ酸中毒や脳機能障害がラッコの機能にどのように影響するのかを学んでいます」とジョンソンは言う。