本日は2017年8月27日付のThe Orange County Registerより、"Rare sea otter spotted off Dana Point"をお届けします。以前、カリフォルニア南部のラグナビーチ付近でラッコが目撃されていましたが、今回目撃されたデイナポイントはそれより少し南になります。
デイナポイント---最初、その動物はほんの一瞬船長のクリス・パイカの目に留まった。
デイナワーフ・スポーツフィッシング・アンド・ホエールウォッチングが操業するリール・ファン号の船長、パイカは8月26日土曜日、29人のボーイスカウトを乗せてニューポートビーチへ向け、ヘッドランド付近の沿岸を航行していた。その時、水の中で何かが動いてパイカは二度見した。
最初、パイカはアシカに違いないと思い、1頭の動物が近寄ってくるのをちょっとの間見ていた。しかし、濃い色の動物が水を切ってくるくる回っているのを見て、泳ぎ方がアシカとは違うことに気が付いた。
もっとイルカのような泳ぎ方をするアシカとは異なり、その生き物は水から出たり潜ったりして奇妙な線を描いて泳いでいた。また回ったり、仰向けになって泳いでいた。
「長いヒゲがありました。頭をブルブルと振ると、毛がフワフワになるのが見えました」とパイカは言った。「本当か?という感じでした。ラッコだったからです。そのラッコは小さな頭で私のほうを見て、それから船に乗っている他の人たちを眺めていました」
パイカはすぐに船内放送で、ボーイスカウトたちにボートから80フィート(約24m)のところにいる珍しい光景について伝えました。
「ここ30年で、ラッコを見たのは2度目です」とパイカは言う。「本当に珍しいことです」
パイカはそのエリアにいる他の船の人たちへも、ラッコについて伝えた。皆、最初はパイカの言うことを信じなかったが、同じくデイナ・ワーフの船に乗っていたブレイン・ウーリー船長がパイカが言っていた場所の近くを通った際、ラッコを見て動画に収めた。
パイカは2011年、30年ぶりにオレンジ郡沖でラッコを見つけていた。
それ以来、ここでは何度かラッコが目撃されており、海洋生物学の専門家らは1920年代にはオレンジ郡にたくさんいたラッコが再び増加してきているかもしれないと希望を持っている。
過去100年以上、ラッコはモロ湾エリアから北へ南へ生息域を拡大してきた。アメリカ地質調査所の調査によれば、2012年にはカリフォルニア全体の個体数は2,792頭と推定されていた。2014年その数は2,944に増加した。
フラートン・カレッジの地球科学教授ショーン・チェンバレンはラッコの回復は、ケルプの森や海洋無脊椎動物が増える可能性を示すものだと言う。
「ラッコは休んだり身を守ったりするためにケルプを必要とします。また、ケルプに関係ある無脊椎動物の多くをエサとします」と教授は言う。「ラッコは大食いで巻貝やアワビ、ウニ、ムラサキガイ、カニなど、手に入るものは何でも食べます。ラッコが生息していることはつまり、ラッコの保全活動が機能しており、ラッコが再度繁殖するチャンスを与えているということを示しているのです」
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