【記事】カリフォルニアラッコに回復の兆し | CALIFORNIA SEA OTTER POPULATION SHOWING SIGNS OF RECOVERY

本日は2017年4月14日付のabc7より、CALIFORNIA SEA OTTER POPULATION SHOWING SIGNS OF RECOVERY"をお届けします。

カリフォルニアラッコは絶滅の危機にあったが、現在ではここ数世代で初めて回復の兆しを見せている(KGO-TV)

カリフォルニア州、モロベイ(KGO)--カリフォルニアラッコは絶滅の危機に瀕していたが、ここ数世代で初めて回復の兆しを見せている。

 

カリフォルニアラッコとその子どもたちは、カリフォルニア州中央沿岸部で非常に注目されている。

 

「ラッコが初めて保護された当時、カリフォルニアのラッコは絶滅したと思われていました」そう語るのはカリフォルニア州魚類野生生物局のスポークスパーソン、マイク・ハリスだ。

 

ハリスによると、モロ湾ではラッコの数は記録的になっているという。「これはよいニュースです。何年もの間、ほぼ10年ほど、カリフォルニア州ではラッコの個体数はほとんど成長しておらず、死亡率が非常に上がっていました」

かつては絶滅に瀕していたカリフォルニアラッコが、回復の兆しを見せている。

ラッコが絶滅に瀕するほど乱獲されたのは、その豊かな毛皮が柔らかく珍重されたからだ。専門家によるとかつては16,000頭ほどのラッコがカリフォルニア沿岸に生息していたという。1911年までには、生存しているラッコはビッグサー付近にわずか50頭のみだった。

 

「かつてラッコは日本からアリューシャン列島を経てアメリカ西海岸、バハまで環太平洋全域に生息していました」とハリスは言う。

 

1980年に個体数の目標値が設定されて以来初めて、カリフォルニア沿岸におけるラッコの成獣および幼獣の個体数が3,000を超えた。

 

個体数の増加した理由の一つに、別の生物が苦悩しているということが挙げられる。スターフィッシュ・ウエスティング・シンドローム(訳者注:ヒトデが溶けてしまうウイルス性の病気)の大流行は、中央沿岸部におけるヒトデの劇的な現象に原因があるかもしれない。

 

ヒトデはウニを食べる。ウニはラッコの主要なエサだ、ヒトデが少なくなるということは、腹ぺこなラッコにとってウニが増えるということになる。

 

サウサリートの海洋哺乳類センターでは、ケガや病気のラッコのケアをするための機材が整っている。現在まで、ほとんどのラッコはモロ湾もしくはモントレーベイ水族館で治療を受けている。

 

「収容できるラッコのキャパシティやリハビリを行えるラッコの数を増やしたいと考えていたので、ラッコを収容して必要なケアを施すことができるよう、この施設を改良しました。もちろん、最終的には野生に返すことを目標としています」と海洋哺乳類センターのショーン・ジョンソンは言う。

 

ラッコはかつてサンフランシスコ湾にも生息していた。正しいケアをすること、そして少しの幸運があれば、ラッコはサンフランシスコ湾に戻ってくることができるかもしれない。

 

ラッコは可愛らしい。しかし、一方で気性が荒いことでも知られている。ラッコを見かけても、距離を十分とってほしい。人間が構おうとしたところで、ラッコが相手にしてくれることはまずない。