本日は2016年2月29日付のKION TVから、"Sea otter populations doing well, benefiting ecosystem"をお届けいたします。カリフォルニア中央部のニュースでは度々野生のラッコに関するニュースが取り上げられ、人々の意識向上や啓蒙活動に役立っています。ラッコが戻ってくることで、地元の観光業などの経済にもよい兆しが表れています。ここでは触れられていませんが、一方で増えるカヤックによるハラスメントも急増しており、悩ましい問題です。
カリフォルニア州モスランディング - ラッコの個体数の増加は、環境がより良い方向へ変化することを意味します。絶滅寸前まで乱獲される以前は、カリフォルニア州の湿地帯のいたるところにラッコが生息していたと研究者らは言います。そして現在、ラッコたちはかつてののふるさとへ戻りつつあります。
「ラッコたちは長い間湿地帯を利用していませんでしたが、今では非常になじんでいます」エルクホーン湿地帯の環境科学者、デイブ・フェリスはそう話します。
科学者らによると、エルクホーン湿地帯はラッコが繁殖にとっては守られた、健全な環境だということです。
「そのため、ラッコには生活しやすいのです。そのために生まれ、ここで繁殖するようになってきたのです」そう語るのは、エルクホーン湿地帯のボランティアのラッコの専門家、ロン・エビーです。
科学者らによると、ラッコは実際活発な捕食者です。しかし、ラッコはントレー湾の食物網や生態系にとっては非常に重要な存在なのです。エルクホーン湿地帯では、ラッコは捕食者としてアマモ(海草の一種)を傷める動物を食べます。従って、ラッコが増えるとアマモも増え、それによりエルクホーン湿地帯は恩恵を受けるのだとフェリスとエビーは説明します。
「それにより、小さな魚は成長するための保育園のようなものを持つことができ、また、こうしたものがなければ海へ流れ込んでしまう栄養物をろ過し、また、単純に健全な生態系へと導いているのです」そうエビーは言います。
しかし、ラッコの増加から恩恵を受けるのはエルクホーン湿地帯だけでなく、モントレー湾全体に収入をもたらしています。
「観光業界にとっては、観光客がモントレー湾にラッコを見に来るようになります。ここでカヤックをレンタルできるので、夏の間は何百艇というカヤックが現れます。また、観光客を乗せ、湿地帯を行き来するボートツアーもいくつかあります」とエビーは話します。
「そうですね、ラッコは全てをよい方向へ変化させています。ラッコは私たちに、経済というのは環境に依存しているのだということを指摘してくれているのです。だから、私たちが環境を守るということは、私たち自身を守ることにもなるのです」とフェリスは言います。
現在、エルクホーン湿地帯によると湿地帯には100頭以上のラッコが生息しており、ラッコウォッチングで人気の場所です。カリフォルニア中央沿岸部では、ラッコの個体数は3,000頭強となっています。
コメントをお書きください