【記事】ラッコのウォルター、天国へ | Walter the Sea Otter

ウォリーの救出の様子

バンクーバー水族館をご支援いただいている皆様へ

非常に悲しいお知らせがあります。昨夜、ラッコのウォルターが、安らかにその眠りのうちに息を引き取りました。

ウォルターは2013年10月にバンクーバー水族館海洋哺乳類保護センターへやってきました。ウォルターは銃傷を負った状態で発見され、カナダ水産海洋局の助けを借り、保護されました。その銃傷により失明し、重症を負いました。保護センターでの銃傷に対する複数の治療を経て、私たちはウォルターに水族館という家を提供しました。ウォルターは長期間にわたるケアが必要だったからです。

ウォルターは保護された時点ですでに高齢のラッコでした。これが、失明と銃傷による難しい問題に合わさっていました。しかし、当館の海洋哺乳類担当のスタッフは、最後の数年間ウォルターを痛みから解放し、心地よく過ごせるよう素晴らしい仕事をしてくれました。ウォルターは、定期的に当館の他の雌のラッコたちに紹介され、一緒に過ごすことができました。

先月ごろ、高齢のラッコによくみられるように（ウォルターは15歳から17歳ほどだったと推定されます）、動きが鈍くなりはじめました。グルーミングをすることもできなくなり、体調に変化がみられるようになりました。海洋哺乳類担当のスタッフは懸命に取り組み、スケジュールを調整し、ウォルターの住まいを高齢で弱ったラッコにより適するように替え、食事も調整しました。

ウォルターの物語は世界中の人々の心に響きました。皆様の多くがあたたかい心や祈りを寄せてくださり、寛大な寄付によりウォルターのリハビリと進行中のケアを支えてくださいました。ウォルターを失ったことで私たちは悲しみの中にいますが、この2年間、皆様にあふれるほどのお力添えをいただいたことについて心より感謝申し上げます。皆様がいらっしゃらなければ、私たちのチームは、傷ついたり親とはぐれたりした動物たちをケアしたり、ウォルターの最後の数年間を安全に快適にしてあげたりというこの仕事を成し遂げることができなかったでしょう。

敬具

主任獣医師

マーティン・ハウリナ博士

保護された後、貝を食べるウォリー

ウニやダンジネスクラブを食べるウォリー

仲間のラッコ、タヌと初めて会ったウォリー

ランチを楽しむウォリー

Vancouver Aquarium Newsletter
Walter the sea otter
Dec 9, 2015