本日は8月1日付の on
Earthから、"CRACKING AN OTTER MYSTERY"をお届けします。
先日のラッコの道具の使用に関するHakai
Magazineの記事を分かりやすく要約しています。内容はほとんど同じですが、イラストが可愛らしかったのでご紹介します。
ラッコは動物における道具の使用についてたくさん教えてくれるが、ラッコ自身の道具の使用については簡単に明かしてくれない
ラッコはエサを砕くのに石を使う しかし、ラッコはいつどのようにして道具を使うように発達したのだろうか?その問題は考古学者にとっては難しい。ラッコは一度使った石は捨ててしまい、その石は沈んで他の石に紛れてしまうからだ。 考古学者はこのラッコの謎を解明しようとしている。 巻貝の殻を砕くのに道具を使っていたに違いない。 でなければ、歯が欠けて→死んでしまう だから、研究者たちは歯や頭蓋骨を調べることで道具を使ったかどうか分かるのだ。 |
霊長類考古学者の中にラッコの先祖の口を研究したいと思っている人たちがいるのは何故だろう。ラッコの歯が、動物がいかにして道具を使うようになったかの鍵を与えてくれるかもしれないということがわかったからだ。かつては人間に限られたものと思われていたが、幾つかの動物で道具を使うことが記録されている。その中にはラッコも含まれている。巻貝の殻を石や船の船体を使って割ったり、カニのツメを使って身をくり抜いたりするのだ。
ハカイマガジンのレポートによると、ラッコがどのくらい道具を使ってきているのかは分かっていない。ラッコの中では道具を使うことは一般的とはいえない。生息地やエサの種類により異なっているのだ。興味深いことに、ラッコの生息地に新種の魚が来ると、ラッコはその魚を食べる方法を瞬く間に発達させる。これにより、研究者たちはラッコは純粋に本能的に道具を使うのではなく、個体間に受け継がれる知識であるといえると考えるようになった。これは、ラッコがある場所から他の場所へ広がり、また時とともにある世代からその子孫へ受け継がれる文化のようなものを持っていることを示している。
道具を使う分かは霊長類にも見られる。2007年、コートジボワールで調査していた高校学者は4,300年前にチンバンジーが木の実を割るのに使っていた石を発見した。その石のすり減り方や欠け方を調べた結果、研究者たちはチンパンジーの先祖たちは、現代のチンパンジーが木の実を割るのに使う道具と似たものを使っていたという結論に達した。つまり、200世代以上にわたって、その行動が受け継がれてきたということを意味している。
ここで歯の登場だ。考古学者たちは、この数百万年間ラッコの食生活は劇的には変わっていないと考えている。例えばラッコの先祖たちも巻貝を食べていたと考えられる。しかし、もしラッコの先祖たちが十分に道具の使用を発展させていなかったら、巻貝をかみ砕いていたはずで、もしかみ砕いていたら歯が欠けてラッコの寿命は短くなていたかもしれない。当時のラッコがある年齢まで歯が欠けることなく生きていたとすれば、研究者たちはラッコが道具を使っていたはずだと考えている。そして、ラッコが使った石は海に捨てられ、誰にも見つけられることはない。
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