【記事】ラッコ681号がルナになった日 | Over the Moon for Luna

本日は昨年12月12日付の、シェッド水族館のブログ記事"Over the Moon for Luna"をお届けします。681号が「ルナ」になった日を追いました。タイトルのover the moonは(月を飛び越えるほど)大喜びするという意味です。上手く日本語にできませんが、そのMoonとラッコの名前Luna(ラテン語で月の意味)の言葉遊びをしているんですね。

©Shedd Aquarium
©Shedd Aquarium

抽選で選ばれたシェッド水族館の会員77名が、レーゲンスタイン・ラッコ水槽の前で早朝行われたパーティで赤ちゃんラッコ681号を見、新しい名前をいち早く知ることができるという幸運を得ることができました。この幸運な人々には15人の子どもも含まれていました。その子どもの親は、学校を1日休むだけの教育的価値があると判断したのです。


会員たちは入り混じって、自分が選んだ名前を書いたお手製のポスターを掲げ、ラッコの着ぐるみと写真を撮ってもらっていました。


午前8時頃、動物収集の副責任者であるティム・バインダーが、赤ちゃんラッコがカリフォルニアの浜辺で保護されてからシェッド水族館に来るまでの生い立ちの概要を話しました。


続いて、681号にとって現在に至る重要な出来事を説明しました。哺乳瓶からミルクを飲むことを学び、固形の餌を食べるようになり、自分で餌を食べられるようになりました。また、赤ちゃん時の毛が大人の毛に殆ど生え変わったので、今潜り方を練習しているところです。そして、今週になって、自分の脇にポケットがあることを発見しました。ラッコは、とった餌を入れたり貝などを割るのに使う石を持ち歩くためにそのポケットを使うのです。ルナは、そこにオモチャをたくし入れるかもしれません。


それからティムは封筒を開け、681号の新しい名前を発表しました。ルナです。


歓声が上がると、ティムは保護された場所にちなんだ名前を付けるというシェッド水族館の伝統に従ったものです、と説明しました。ルナは、カリフォルニア州のハーフムーン・ベイ近くで保護されたのです。


その名前は、シェッド水族館の海洋哺乳類担当のスタッフたちが選んだ5つの名前から、事前にオンラインで投票したシェッド水族館会員のお気に入りでもありました。また更に、シェッド水族館とグッドモーニング・アメリカ(ニュース番組)が全国的に行った投票でも最も多く、投票数1万のうち約3分の1を占めていました。


そして、ルナはペンギン・ラッコ部門のアシスタント・スーパーバイザーであるクリスティ・スターリング氏によって、ラッコ水槽へと連れて来られました。シェッド水族館に到着した時の5パウンド半(約2.5kg)から12パウンド(5.4kg)になり、今や抱えるほどになりました。ルナが水槽へ滑りこみ、展示窓のほうへ犬かきで泳いでいくと、会員たちから「わぁ♡」という歓声が上がりました。ルナが岩の上に這って戻っていくと、クリスティは小さなバケツに山盛りの氷をあげました。


「ルナは氷が大好きなんです」海洋性哺乳類担当のシニア・ディレクターであるリサ・タカキ氏は言います。タカキ氏はルナのデビューを監督していた人物です。「新しいおやつなんです」ルナは、岩の上で氷のかたまりを追いかけていました。「こんなにカワイイものが実際にいるなんて信じられません」と会員の一人は言います。

©Shedd Aquarium
©Shedd Aquarium

ルナは2階建ての水槽で、潜水の技術を練習しました。半分ほど潜ると、浮力のほうが泳ぐ強さよりも勝ってしまいます。石の上をはしゃぎまわり、洗車用の帯状の「ケルプ」に包まり、氷を齧り、お気に入りのボールで遊びました。午前9時になり、水族館が一般客を対象に開館すると、奥の水槽へ戻りました。ルナの一般客へのデビューは、もう少し成長して他の大人のラッコたちに混ざることができる、春ごろになります。


満足して嬉しそうな会員たちが水族館の他の展示を見るためにラッコ水槽を去ると、リサは言いました。

「こんなにたくさん動いたので、ルナは今晩はきっとぐっすり眠れるでしょう」

Shedd Aquarum

Over the Moon for Luna

Karen Furnweger, web editor  DECEMBER 12, 2014