【記事】らっこちゃんねるの仲間たち | Friends of Sea Otter Channel

野生のラッコを見に通っているうちに、少しずつ個体を特定できるようになってきました。

らっこちゃんねるがよく見かけるラッコたちをご紹介します。

特定できるようになると、ぐっと身近に感じられますね。

通称：ジェッティ1号

フリーウェイからモスランディング・ステートビーチに入るJetty Rdという道がありますが、そこに入ってすぐのところに住むラッコです。鼻の頭が擦れているのが特徴です。モスランディング・ハーバーとその奥の湿地帯をJetty Rdが横切っているのですが、このラッコはその奥のほうに暮らしています。カヤックや船が入れないところで他のラッコと餌をめぐる競争もあまりないため、誰にも邪魔されず悠悠自適に暮らしています。カニやムラサキガイをよく食べています。

※ちなみに2号と3号もいます。

通称：おじい
モス・ランディング・ハーバーに住む雄ラッコでかなり年をとっているようです。抜けている歯がかなりあり、おそらく固い餌はあまり食べていないのではないかと思われます。また左目があまり開いておらず、目やにが出ています。

陸に上がって寝ている時間がかなり長いようです。

通常、ラッコは陸上では動きが非常に鈍いため特に人に対して警戒心が強くなりますが、このラッコは無警戒なのかあるいはしんどくて動けないのか、すぐそばまで人が寄ってきても知らんぷりして寝ています。

通称：のっぺらっこ
モス・ランディングハーバーのドックの端、Moss Landing Rd沿いにひっそりと住む、頭の毛がきれいなブロンドのラッコ。餌はどこか他のところに食べに行っているようで、ここではほとんどグルーミングしたり寝たりしています。

寝ている時、目が隠れてのっぺらぼうのように見えるため、のっぺらっこと呼んでいます。

潮の加減でモロ・コホ湿地帯からハーバーに水が流れ込み泡だらけになると、慌てて逃げていきます。

通称：たれ目

モス・ランディング・ハーバーに住む雄ラッコ。ここに住むラッコの中では大柄です。たれ目っぽく見えるので、たれ目と呼んでいます。胸元まで白い毛で覆われていますが、頬の毛がすこし茶色です。

好きな場所は、Jetty Rdの崖下の砂浜で、潮が引くとよく上がって休んでいます。

通称：オレンジ
モス・ランディング・ハーバーに住むオレンジ色のタグが付いた雄ラッコ。つぶらな瞳が非常にキュートなラッコ。以前は単独行動が多く、入り江付近によく出没してグルーミングや昼寝をしていましたが、最近は群れの中で他のラッコたちと一緒に過ごしていることが多いようです。

通称：シロクマ

モントレーのヨットハーバーに住むラッコ。

身体が大きく、お腹あたりまで白いので、上半身だけ見るとシロクマのように見えます。

この辺りを縄張りにしているようで、時々見かけます。
以前、雌ラッコと交尾しているところを目撃しました。交尾のあとグルーミングをして、疲れてしまったのか爆睡していました。

通称：アカバナもしくはチンピラ

鼻に酷いけがをしているので、最初雌ラッコかと思いましたが、雄でした。他のラッコとけんかをしたのかもしれません。モス・ランディング・ハーバーの入江の消波ブロック沿いがお気に入りで、よく寝ています。最も目撃率の高いラッコです。

干潮になり岩場があらわになると、岩の上に上がって休むことがあります。ムラサキガイやユムシが好きなようです。

この辺りにくる他のラッコを追い払ったり、他にも悪さをしているところを目撃したので、最初アカバナと呼んでいましたがチンピラに変わりました。

通称：仲良しラッコ

一緒に行動していることが多い2頭のラッコ。最初メーティングをしているのかと思いましたが、2頭とも雄のようです。数か月ぶりに見た時も一緒に行動しているので驚きました。
ブロンドで鼻がもげているほうのラッコはマイペースで、のんびりグルーミングをしています。もう1頭の頭の白いラッコは神経質なのか、グルーミングもせず常にキョロキョロして周囲を警戒しています。

通称：ぱちくりママ

モス・ランディングのドックに出没する雌ラッコ。目がぱっちりしています。雌のラッコのほうが、柔和な顔つきをしている感じですね。
2015年1月現在、子育て中で、子どもをドックのケタ下に隠して餌を食べています。子どもがいるからか、非常に警戒心が強いラッコです。
子どものラッコに手をだした自分の何倍もの大きさのアザラシを威嚇して追い払う姿は、まさに子どもを命がけで守る強い母でした。