【記事】オレゴンコースト水族館に新しいラッコ水槽が完成 | Otter facility finished

本日は2019年8月29日付のNewport News Times紙より、"Otter facility finished"をお届けします。昨年、新しいラッコ水槽建設のため資金集めをしていたオレゴンコースト水族館に、ついにその水槽がお目見えしました。

オレゴンコースト水族館のシニア海洋哺乳類担当、エミリー・ウォルフフォルドがオズワルドにエサを与えている。
オズワルドは3頭のラッコのうち最初に新しい水槽施設に慣れた。 (Photo by Stephanie Blair)

オレゴンコースト水族館、新しい水槽にラッコをお迎え

ニューポート---数か月の工事の後、オレゴンコースト水族館は8月23日金曜日新しいラッコ用水槽をオープンし、ヌカ、オズワルド、シャスタ―の3頭に新しい水槽を紹介した。

 

この施設は海洋リハビリテーションセンターの建設という大きな目標の第一ステップにすぎないが、この施設ができたことでオレゴンコースト水族館は座礁したラッコや病気のラッコにより多く対応が可能となり、また来場者がラッコと身近に接するチャンスも与えてくれる。

 

オレゴンコースト水族館は施設建設のため、昨年11月にFacebookのギビング・チューズデーで資金集めを始めた。オレゴン北部・ワシントン州の海洋哺乳類座礁ネットワークを組織した研究者、ネリオ・バプティスタ博士に敬意を表した匿名の寄付者を含む225名の寄付者のおかげで、数週間後には、当初の目標を超えた6万7000ドルが集まった。

 

コミュニケーション・マーケティング部長のサリー・コンプトンはこの施設の建設理由は2倍になったという。

 

「最初の理由は、救助したラッコをもう1頭余分に受け入れることができるということです」とコンプトンは言う。「当館は、北米でラッコの受入れを認可されているわずか13の施設のうちの一つです。以前は親に捨てられたり親を失ったりしたラッコが救助され、リハビリを受けても、野生に帰すことができないと判定されてしまった場合、実際どこへも行き場所がなかったのです」

 

今や、もし野生に返すことができないと判定されたラッコがいれば、オレゴンコースト水族館は4頭目のラッコとして迎え入れることができるようになった。新しい水槽ができたもう一つの大きな理由は、必要があれば1頭のラッコを隔離することあできるようにするためだとコンプトンは言う。

 

「当館には現在3頭のオスのラッコがいます」とコンプトンは言う。「例えば、西海岸で以上な大量死などが起こることがあれば、ラッコを入れておく場所が必要となり、それらのラッコを隔離しなければなりません。この施設があれば、そのような対応が可能になります」

 

また、例えば手術からの回復期など、何等かの理由で水族館で飼育されているラッコを他のラッコから離さなければならない場合、この予備の施設をそのような目的で利用することができる。しかし水族館が来場者のためにできることが他にもある。

 

「最初に想定していた金額を超える資金を調達することができたため、私たちはこの施設に素晴らしい機能を追加することができました」とコンプトンは言う。

 

コンプトンの説明によると、そうした機能の一つは水槽の前にあるガラスには小さなが穴がいくつかあいており、ラッコが手を差し出したり、スタッフや飼育チームからラッコがエサをもらったりできるようになっている。これにより、飼育チームは水槽内部へ入らなくてもラッコを間近に診ることができる。これは、ラッコエンカウンターが視野に入っているということでもある。

 

「最終的にはラッコエンカウンタープログラムを発展させたいと思っています」とコンプトンは言う。「恐らく皆さんわくわくするでしょう。ラッコが手をだして、皆さんが本当に間近に個人的にラッコを見ることができるようになればと思っています。ラッコが可愛くてフワフワで好かれているからと言う理由だけでなく、オレゴンではラッコが絶滅してしまっており、ラッコは海洋生態系で非常に重要な動物だからこそ、こうしたプログラムは重要なのです。オレゴンのケルプの森にとってラッコが重要であるということを皆さんに知っていただくことができれば、本当にラッコにとって素晴らしいことではないかと思うのです」

 

この施設は9月28日のラッコ啓蒙デーに一般公開される。シャスタ―、オズワルド、ヌカの3頭は全てのラッコの大使として活躍する予定になっており、このキーストーン種についてより学ぶを深めるために、全ての人に来館していただきたい。

Newport News Times

Otter facility finished

August 29, 2019