本日は2019年4月22日付のAquarium of the Pacific の Aquarium NEwsより、"Aquarium Mourns the Loss of Charlie the Sea Otter"をお届けします。一般的なカリフォルニアラッコの平均寿命の倍近く生きたチャーリーは、ずっと人々の心に生き続けることでしょう。
パシフィック水族館、4月22日月曜日に他界したカリフォルニアラッコのチャーリーの死を悼む
チャーリーは3月2日に22歳になりましたが、その年齢に達したわずか2頭目のカリフォルニアラッコで、動物園や水族館で飼育されているカリフォルニアラッコの中で最年長で、2018年に出版されたギネスワールドレコード:ワイルドシングス版で取り上げられました。オスのカリフォルニアラッコの寿命は野生で通常10年から14年ですが、動物園や水族館の環境では20年近くも生きることがあります。
チャーリーは1997年のエル・ニーニョの際、親とはぐれました。ラッコレスキュープログラムでしばらく過ごした後、動物の専門家はチャーリーは野生で自力で生きていくことができないと判断し、受け入れ先が必要になりました。チャーリーはパシフィック水族館が一般公開する前の1998年に当館へ到着しました。
水族館で生きたラッコ大使としての役割に加え、チャーリーは科学的な研究にも貢献していました。チャーリーは、鎮静剤を打たずに自主的に血液サンプルを獲ることができた初めてのラッコでした。また2011年から2013年まで、チャーリーはカリフォルニア大学サンタクルーズ校のロングマリン研究所で、ラッコが音をどのように認識するかという研究に参加しました。
この研究の結果は、海洋騒音に関する政府機関の意思決定に情報を与えるものとなりました。チャーリーは当水族館で受けた行動トレーニングもあって、この研究に選ばれたのです。研究に参加するためにチャーリーは特製の音響テスト環境に入れられ、音声信号を聞き、研究者に応えてターゲットに鼻で触れるかあるいはそのままじっとするかで、その音が聞こえたかどうかを示しました。
4月28日、午前9時から午後4時まで、チャーリーファンの皆さんやサポーターのみなさんは、当館でチャーリーにお悔みを伝えることができます。来場者はチャーリーの思い出をカードに書いてください。カードはラッコハビタットに終日飾られます。入場料が必要です。
チャーリーにお悔みの気持ちを込めて寄付をされたい方は、こちらをご覧ください。
カリフォルニアラッコは絶滅に瀕する種の保存に関する法律で絶滅危惧種に指定されています。18世紀と19世紀に乱獲によりほとんどの個体群が一掃されてしまいましたが、1938年までにはにわずか50頭が生き残るだけとなっていました。保全に対する努力が行われ、その結果個体群は約3,000頭まで増加しましたが、ラッコはまだ海洋汚染や生息地の消失などの脅威に直面しています。
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