【動画】戯れる野生ラッコのカップル | Pair-bonded sea otters hanging out in the harbor

マリーナでラッコのカップルが戯れていました。

撮影日/April 23,2018

撮影地/Moss Landing, CA, USA

撮影/らっこちゃんねる | Sea Otter Channel

ラッコは複婚で、特定の相手と繁殖行動をするわけではありません。オスの中には縄張りを持つものもおり、オスどうしは排除し合いますが、メスはオスの縄張りの間を自由に行き来できます。

 

ドックの上で休んでいるのはメスラッコで、基本的にこの港の中で過ごしています。水の中にいるのはオスで、のっぺらっこことミスター・エンチラーダが死んでしまってから(こちらの記事参照)、しばらくこの場所を縄張りとしています。オスはここ数か月、港の別の場所を定宿としていたようなのですが、ここにエサを食べにくるメスと交尾中らしく、終日ここで過ごしていました。このメスが過去に2頭の子どもを育てていたことを知っています。非常に面倒見のいい母親で、うち1頭はたしか9か月ほど一緒にいたと思います。このオスは実はあまりメスにもてないラッコで、今まで何度もメスにアタックしていましたがかなり振られていました。可愛い顔をしているのですが、メスがエサをとってくるのを待ち構えて横取りするという性格なので、あまりメスの覚えがめでたくないのかもしれません。

 

実はこの2頭は、隣接する湿地帯でエサを食べることがあり、港と湿地帯を繋ぐ土管が閉まってしまうと、道路を渡って港に帰ります。運がよければラッコ専用横断歩道を横切るところを見られるかもしれませんが、非常に危ないので本当は渡ってほしくありません。もし渡る可能性がありそうな時は、私たちはラッコの保護団体へ連絡することになっています。

 

この日はお昼すぎに交尾が始まったのですが、観光客が多く、ある人は「ラッコにはプライバシーがないね」と笑っていました。何度見ても、(ラッコにとっては普通のことなんだと思いますが)どうしても鼻先を噛まれ、たまに苦しそうに「フギャァ」と息継ぎをしているメスに同情してしまいます。今年の終わりか来年初めごろには、うまく行けば赤ちゃんラッコをつれたこのメスに会えるかもしれません。