本日は、2018年3月2日付のOregon Zooのウェブサイトから、"Eddie the slam-dunking sea otters turns 20"をお届けします。お祝いに地元NBAチームからロゴ入りバスケットボールをもらったエディ。関節炎の治療も頑張って、長生きしてほしいですね。
Blazers present geriatric otter with enrichment toys and a new logo for his backboard
オレゴン動物園の超高齢ラッコ、エディが今日20歳を迎えましたが、飼育員やバスケットボール専門家はこう同意しています。「エディはまだ最高のダンクシュートができるし、恐らく町で最高のシュート率を誇るでしょう」
「オスのラッコが15年以上長生きすることはめったにないので、エディはラッコの中では最年長の部類でしょう」とオレゴン動物園の上席海洋生物飼育員ニコル・ニカッシオ=ヒスキーは言います。「それでも、エディはシュート遊びが好きで、間違いなくゲームの勝者でしょう」
2015年、動物ケアスタッフらはエディの肘の関節炎の治療の一環として、おもちゃのバスケットボールでダンクすることを高齢のエディに訓練しました。その翌年、裏で練習するエディの日常を描いた動画がネットで話題になり、オレゴン動物園のYouTubeチャンネルで170万回も再生され、インターネット上で最も有名な動物の仲間入りをしました。
ラッコとしては、20歳というのは非常に高齢と考えらえ、かつて体中豊かな茶色だったエディの毛皮は、顔の周りや首、お腹までクリーミーホワイトに変わりました。
この記念碑的な誕生日の朝をお祝いし、その卓越したダンクシュートの技術に敬意を表するため、ポートランド・トレイル・ブレイザーズ(訳者注:地元のNBAのチーム)のマスコットであるブレイズがエンリッチメントでいっぱいのかごをプレゼントとしてエディの飼育員に持ってきてくれました。また、ステラコーブハビタット(訳者注:ラッコのいるコーナー名)とトンネルで繋がっている、裏にある訓練用の小さな水槽に、ブレイザーズのロゴ入りの新しいバスケットゴールを設置してくれました。
エディの飼育員らは、ブレイザーズのコーチであるテリー・ストッツ(実はオクラホマ大学で動物学を専攻していた)が、エディのシュートスキルと、またエディがラッコの保全に関する意識を高めてくれていることに感謝して暮れているのではないかと考えています。ラッコはキーストーン種と考えれれており、何千種もの生物を擁し大気中の二酸化炭素レベルを下げている健全なケルプの森の繁栄を促すという、太平洋沿岸の海洋生態系で非常に重要な役割を果たしています。
エディはアメリカ魚類野生生物局からの長期貸し出しとして2000年からオレゴン動物園で暮らしています。エディは1988年、子どもの時に親と離れ離れになりカリフォルニアの浜で保護されました。自力で自然で生きていくためのスキルがなかったため、エディはモントレーベイ水族館のラッコ保護プログラムにリハビリのため連れていかれ、アメリカ魚類野生生物局から最終的には野生に返すことができないと判定されました。
2012年エディは、動物園の飼育員や獣医スタッフによる死期に近づく動物たちのケアを特集した、オレゴン動物園で暮らす高齢の動物たちに関するオレゴニアン紙の記事に登場しました。
ラッコは、絶滅に瀕する種の保存に関する法律で絶滅危惧種に指定されていますが、かつてはオレゴン州沿岸を含む日本からバハ・カリフォルニアまでの北太平洋沿岸に生息しており、その数は15万頭から30万頭だったと考えられています。毛皮を珍重されたため、ラッコは1800年代後半から1900年代の初めの間で絶滅寸前まで乱獲されてしまいました。1911年までに暴力的な毛皮猟は世界のラッコの個体数を2000頭ほどまでに激減させてしまいました。
現在、ラッコは捕獲からは守られていますが、原油流出や漁網のエンタングルメント(絡まること)、感染症などの脅威に晒されています。生物学者らは過去30年以上でラッコの個体数は50パ―セントほど減ってしまったと推測しています。1907年以降、オレゴン州沖では野生のラッコの個体群はまだ形成されていません。
【動画のキャプション】 20歳になったエディは、世界知られている中でも最高齢のラッコの中の1頭です。 エディはバスケットボール・セラピーで有名になりました。これは、関節炎のリハビリの一環として裏で行われているものです。 エディの20歳の誕生日はすごいことになりました。 ロブスターをもらいました。そして、地元のNBAのチームであるポートランド・トレイル・ブレイザーズのマスコット、ブレイズの訪問を受けました。ブレイズはエディに新しいバスケットゴールと、エビがいっぱい詰まったおもちゃをプレゼントしました。 エディは生後4週間の時、カリフォルニアの浜で親とはぐれたところを発見され、モントレーベイ水族館のリハビリプログラムへ連れていかれました。 2000年、エディはオレゴン動物園で暮らすことになりました。それ以来、大切に育てられています。 |
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