本日は、2017年11月7日付のCAL SPILL WATCH(カリフォルニア魚類野生生物局原油流出監視部)のニュースリリースより、"Rehabilitated Sea Otter Found Shot to Death"をお届けします。昨年モロ湾で保護され治療後リリースされた741号が銃の犠牲となりました。保護され生きるチャンスを与えられたラッコがこのように殺されてしまうのは、本当に残念であり、憤りを感じます。このラッコを保護し何か月にもわたって治療しリハビリを行ってきた人々の気持ちを思うと、本当に無念です。保護時の様子はこちらの記事(【記事】釣り糸で怪我を負ったラッコ、治療を終え野生に帰る | Sea otter healed by Monterey Bay Aquarium returns to the wild)をご覧ください。
カリフォルニア魚類野生生物局警備担当は9月にサンルイスオビスポ郡で起こったカリフォルニアラッコに対する銃撃事件を調査している。このラッコは以前釣り糸に絡まっていたところを発見され、リハビリを受け、タグを受けてリリースされたため、野生生物当局には知られているラッコだった。カリフォルニア魚類野生生物局、海洋哺乳類センター、モロ湾港湾パトロール、モントレーベイ水族館からのスタッフがみなこのラッコの保護、リハビリに携わり、ラッコは2016年7月に海へ返された。
「こうしたラッコに対する無分別な銃撃は憂慮すべきことです」とカリフォルニア魚類野生生物局の上席環境科学者でこのラッコの保護に力を貸したマイク・ハリスは言う。「しかし、ラッコの保全組織がチームになって、命に係わるエンタングルメント(絡まること)から無事治療したラッコに対しこうしたケースが発見されるのは、非常に問題であり、また悔しいです」
このラッコは死んでモロ湾に浮かんでいたところを発見された。検死の結果、ペレット銃で殺されたことが明らかになった。個体は足に付けられていたタグの番号で特定できた。これは、カリフォルニアで立て続けに起こっているカリフォルニアラッコに対する不法な事件の一つに過ぎない。2016年の8月にはサンタクルーズで銃で撃たれて死ぬ事件があり、今年9月にはサンシメオンでラッコが皮を剥がれた状態で発見されている。カリフォルニア魚類野生生物局とアメリカ魚類野生生物局警備部がこれらの事件を追っている。
カリフォルニアラッコは絶滅に関する種の保存に関する法律、海洋哺乳類保護法およびカリフォルニア法で保護されている動物だ。ラッコを傷つけたりハラスメントをしたり、また許可なくラッコの毛皮や体の一部を取り除いたり所有したりすることは現在の保護状況下では全て罰則のある犯罪となる。ラッコの保護に対する罰は、10万ドル(約1100万円)以下の罰金と懲役の可能性がある。
これらの事件に関する情報やラッコに対する他の不法な扱いについて、どんな情報でも通報することが奨励されている。Caltipのホットライン1-888-334-2258(匿名での通報が可能、通報者には報奨金が出る可能性もある)
海洋哺乳類センターのInstagramの投稿より |
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