【記事】ラッコのハーディ、バンクーバー水族館の養育室へ | RESCUED SEA OTTER PUP HARDY MOVES INTO NURSERY AT VANCOUVER AQUARIUM

本日は2017年7月31日付のVancouver Aquarium Aquablogから、"RESCUED SEA OTTER PUP HARDY MOVES INTO NURSERY AT VANCOUVER AQUARIUM"をお届けします。
ハーディは順調にリハビリを続け、バンクーバー水族館海洋哺乳類保護センターから水族館内の施設へ移ったようです。

6月にバンクーバー島近くの海で保護されたオスのラッコのあかちゃんのハーディは、ラッコの専門家から直接24時間のケアを引き続き受けるため、バンクーバー水族館の養育室、オーシャン・ワイズ・イニシアティブへ引っ越ししました。このフワフワの顔のラッコの赤ちゃんは、6月25日に母親と離れ離れになってポートメトロバンクーバーが提供するバンクーバー水族館海洋哺乳類保護センターへ受け入れられた時には生後2~4週間とみられました。この5週間、ハーディはスタッフやボランティアの協力で体重も増え、たくましく成長し、より活動的になってきました。また、最近グルーミングもし始め水の中を探検し、潜水も覚え始めました。

 

「ハーディは非常に順調です。成長の目安をすべて達成し、元気に育っています」とバンクーバー水族館のシニア海洋哺乳類トレーナーのクリスティ・へフロンは言います。「ハーディは固形のエサを食べたり、自分でグルーミングする方法を学んだり、深いところに潜ったり、他のラッコたちと接したりするようになる間、引き続き24時間体制のケアをここバンクーバー水族館で受けます。

 

生まれたばかりのラッコは無力で、母親に完全に依存しています。母親は子どもを腹に乗せて運び、数週間グルーミングをしたりエサを与えたり泳ぎ方や潜り方、エサの取り方を教えます。子どもは自分で生きていくスキルを得るまで通常母親と半年ほど一緒に過ごします。ハーディが保護センターへ到着した時には非常に幼く、こうした必須のスキルを習得していなかったため、一人で自然の中では生きていくことができなかったでしょう。そのため、カナダ水産海洋省はこのラッコを野生に返すことができないと判定しました。

保護されてから初めて保護センターで水浴びをするハーディ
保護されてから初めて保護センターで水浴びをするハーディ

1980年代から、バンクーバー水族館と海洋哺乳類保護センターはラッコのリハビリをサポートし、野生に返すことができない動物に住まいを与えています。へフロンは2007年にラッコのリハビリを始め、2009年に当館に加わってからその仕事を続けています。ごく最近、へフロンは2012年10月にアラスカのホーマー岬で保護されたカトマイ、2016年8月にワシントン州沿岸で保護されたリアルト、そして今はハーディのリハビリを主導しています。

 

「ハーディをリアルトやマック、クニク、カトマイ、タヌ、そして来場者のみなさんにに紹介するのを心待ちにしています。でも今はハーディが新しい家になじむのを助けるのに集中したいと思っています」とへフロンは言います。水族館の来場者はまだハーディに会うことはできませんが、水族館のラッコビューイングエリアのモニターで養育室でのエサやりのライブ映像を見たり、www.vanaqua.org/babyottercamでオンラインで見ることができます。来場者は当館のFacebookTwitterInstagramからもハーディの成長の様子を知ることができます。

ハーディは非常に順調だ。成長の目安にすべて到達し、元気に育っている。
ハーディは非常に順調だ。成長の目安にすべて到達し、元気に育っている。

バンクーバー水族館は独立運営の認可団体で、救出されリハビリを受けている動物たちへのこうした24時間体制のケアに対し、資金を受けていません。ハーディのケアへ寄付していただける方は、support.ocean.org/rescuedotterをご覧ください。

 

バンクーバー水族館海洋哺乳類保護センターはカナダで唯一の海洋哺乳類保護施設です。カナダ水産海洋省の認可の下、当館のチームは毎年150頭以上の動物たちを保護し、リハビリし、自然に返しています。どの患者にとっても、ゴールは治療をし、リハビリを行い、できるだけ早く自然に返してあげることです。獣医師チームはゼニガタアザラシ、ラッコ、アシカ、ウミガメ、ゾウアザラシ、クジラ、イルカ、ネズミイルカなどに治療を施しています。ハーディ同様、保護センターはカリフォルニアアシカ、トドの子ども、127頭のゼニガタアザラシの世話を行っています。万が一海洋哺乳類が座礁しているのを見つけたら、近づかず、ペットなども離しておいてください。バンクーバー水族館海洋哺乳類保護センター 604.258.SEAL (7325)へすぐに電話し、支援を受けてください。

 

バンクーバー水族館海洋哺乳類保護センターはポートメトロバンクーバーが提供した、病気、もしくは親とはぐれた海洋哺乳類のための医療施設です。保護センターは動けなくなってしまった海洋哺乳類を保護し、元の自然の生息地に帰すためのリハビリを行っています。保護センターへの寄付は、www.vanaqua.org/mmrからお願いいたします。