本日は、2017年3月9日付のAudubon Nature Instituteウェブサイトより、"Rescued juvenile sea otter finds new home at Audubon Aquarium”をお届けします。
モントレーベイ水族館では親を失ったラッコを代理母ラッコが育てていますが、それでも必ずしも野生に適応できるわけではありません。残念ではありますが、新しい家で人々をインスパイアしてほしいですね。
このラッコは現在舞台裏で新しい家に慣れつつあるが、間もなく当館のラッコ、クララと展示水槽で合流する予定
【要約】 新しいラッコがオーデュボン水族館の仲間入りをすることになった。この保護された若いラッコは昨晩カリフォルニア州モントレーから到着し、現在舞台裏の特設の25,000ガロンの水槽で新しい環境に順応中だ。 |
かわいい新入りがオーデュボン水族館に仲間入りします。このカリフォルニア州モントレー出身のメスのラッコは生後18か月で、昨晩到着し、現在特設の2万5000ガロン(約95立方メートル)のラッコ水槽で順応中です。このラッコは2015年9月12日、生後1日の時に親とはぐれているとのころを発見されました。ケア期間の後十分野生に帰ることができそうでしたが、何度か失敗を繰り返した後、アメリカ魚類野生生物局からこのまま一人にしておくと野生で生きていくことができないと判定されました。
このラッコは、2015年から当館でケアを行っている8歳になるクララと合流する予定です。
クララに新しい仲間を迎えることができてわくわくしています。私たちは保護されたラッコをケアし、カリフォルニアラッコの保全をサポートすることができるので、この新しいラッコをニューオリンズへ迎えることができるのです。
ベス・フィルチョー(オーデュボン水族館動物飼育ディレクター)
モントレーベイ水族館のラッコ保護プログラム(SORAC)は1984年から絶滅危惧種であるカリフォルニアラッコの研究および保護を行っています。SORACは傷ついたラッコを保護し、治療を施し野生へ返し、座礁した子どもを代理母プログラムを通じて養育し野生へ返し、野生へ返すことができないラッコにはケアを施し、また科学的な調査も行っています。このプログラムはカリフォルニアラッコを第一にしていますが、SORACのスタッフやボランティアはアメリカ地質調査所や他の研究者と共同し、ロシア、アラスカから南カリフォルニアにかけてのラッコを研究しています。
「私たちはこのラッコが野生に帰れるようかなりの努力をしましたが、結果がでませんでした」とラッコ保護プログラムの部長、アンドリュー・ジョンソンは言います。「オーデュボンがこのラッコに新しい家を提供してくれることを非常にうれしく思い、また感謝しています」
野生のカリフォルニアラッコは病気、汚染物質、ケルプ漁、漁網への絡まりなどに脅かされています。かつては日本からバハ・カリフォルニアまで広がっていた生息域はカリフォルニア中央部へと減少してしまいました。ラッコは連邦法である絶滅の危機に瀕する種の保存に関する法律よアメリカ魚類野生生物局により保護されています。
「オーデュボンは飼育下のラッコの管理が素晴らしいことで知られています」とフィルチョーは言います。「SORACとのパートナーシップは、私たちの仕事には非常に重要で、うまくいっています。私たちはこの素晴らしいラッコ大使の世話をすることを楽しみにしており、来場者の皆さんがこのラッコたちのような動物たちを絶滅から救おうと思ってくださることを期待しています」
オーデュボン水族館はこのラッコに新しい名前を探していますが、皆さんのご協力を必要としています。SORACのラッコは伝統的に、スタインベックの小説もしくは彼の人生にかかわる人から名前を付けることになっています。
(訳者注)
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