本日は2016年9月19日付けのDefender of Wildlifeから、"What the Untimely Death of the “Mayor of Moss Landing” Can Teach Us All"をお届けします。
地元で人気のラッコ、ミスター・エンチラーダ(私たちはのっぺらっこと呼んでいました)の突然の死から2ヵ月余り。すっかり寂しくなりました。
野生生物にとってカリフォルニアの道路を安全に
アメリカにはおよそ400万マイル(約640万km)もの道路がある。道路のおかげで私たちは移動がしやすいわけだが、道路は野生生物が長い間利用していた通り道や河川などを分断してしまう。また、海洋生物の移動も分断してしまう。
動物は生きるため、巣と食料、交尾の相手などの間を頻繁に移動しなければならない。都市開発の進行により、そうした動物の移動には道路や高速道路などの障害物が多く見られるようになり、動物たちに害を及ぼしている。
地元の伝説のラッコのあまりにも早い死
カリフォルニア中央部、地元ではミスター・エンチラーダとか「モスランディング市長」と呼ばれていたラッコが、最近、道路が野生生物に及ぼす影響についての悲しい例になってしまった。そのカリスマ性のあるラッコは住んでいた場所の近くにあるレストランにちなんで名前が付けられていたが、そのラッコは日常的に土管を通って道路の片側から反対側へ渡り、エサを探していた。そしてエサを食べ終わると、モントレー湾の南ハーバーの棲家へ戻っていた。残念なことに、その土管が修理され閉じられてしまうと、ミスター・エンチラーダは道路によじ登り、道路の反対側の湿地帯へ道路を渡って移動するようになった。
7月3日、この地元で愛されていたラッコがまた道路を渡ろうとしていた時、車にはねられ、死んでしまった。このラッコは人気があったためこのラッコの死は大きく取り上げられたが、これは唯一の事故ではない。毎年全米で何百万もの車が野生生物と衝突を起こしている。そうした動物の中には、すでに減少しつつある絶滅危惧種も含まれているのだ。連邦道路管理局の調査によれば、アメリカでは連邦で指定されたり絶滅危惧種となっている21の動物が、自動車関連死によりその生存を脅かされていることが示された。
野生生物にとって道路を安全に
モスランディングで人気のラッコの悲劇的な死を耳にし、私たちのカリフォルニアのチームはすぐに行動に出た。モントレー群監理委員会の会合でモスランディング・ロードの近くに住んでいるほかのラッコたちに関する懸念を証言した。またこの問題について最良の方法をとるべく協力するため、モントレーベイ水族館、アメリカ魚類野生生物局、カリフォルニア州魚類野生生物局と連絡を取った。
現在まで、私たちはモスランディングのラッコたちにとって、よりよい保護を与えられるよう、実際に変革を行なってきた。郡は主要な場所に、スピードを落すよう交通標識を設置した。また私たちはこの地域のラッコの保護活動をしているシーオターサビー(Sea Otter
Savvy)とともに、実際どのくらいのラッコがいつ道路を渡っているのかモニターするため、この地域に野生動物カメラを設置するべく活動している。それにより、この地域のラッコに関する理解が深まることを希望している。最後に、私たちはモントレー郡のスタッフやパートナー団体などと引き続きこの地域のほかのラッコたちが安全であるよう、働きかけていくつもりだ。
私たちは適切な注意をし、道路を野生生物が横断しないか気をつけることで、動物たちの衝突事故を減らすことができる。そのためのコツについては、野生生物のページをご覧ください。
道路を渡るミスター・エンチラーダ(Sea Otter Savvy)
Defender of Wildlife
What the Untimely Death of the “Mayor of Moss Landing” Can Teach Us All
19 SEPTEMBER 2016 by: Joshua Hanthorn
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