本日は2016年8月22日付のMonterey Bay Aquarium Blogから、"Say hello to Selka! "をお届けします。紆余曲折を経てモントレーベイ水族館の一員となったラッコ、セルカ。
新しい仲間の紹介です。
あなたのハートをわしづかみ!新入りのラッコ、セルカが到着!
私たちがセルカに初めて会ったのは4年前。セルカは生後1週間の時カリフォルニア州カユコスで座礁していました。ラッコ保護プログラムのスタッフが対応し、セルカをリハビリのためモントレーベイ水族館へ連れ帰りました。
野生に返す予定で育てるラッコの子どもには名前をつけないため、そのラッコは当時ラッコ595号という番号をもらいました。
野生では、ラッコの子どもは6か月から9か月の間母親からサバイバルスキルを学びます。595号は、私たちが保護した他のラッコの子どもたち同様、当館のラッコたち---野生に返ることができず、代理母でもあるラッコたちからラッコとしてのスキルを学びました。ラッコになることを数か月間学び、595号は野生に返されました。
サメとの遭遇
運悪く、リリースから8週間後、595号はひどいサメによる噛みつきの怪我を負い、モスランディングハーバーの浜に上がっているところを発見されました。しかし595号は負けませんでした。広範囲にわたる手術を受け、水族館で回復し、4か月後再び野生へと元気よくかえっていきました。
野生で数か月過ごした後、595号はまた水族館へと連れられていきました。今度は、健康上の懸念があったことと、人間に度々接触することが問題となりました。アメリカ魚類野生生物局は、595号は人間と接触する傾向があり野生において安全を保てないことを理由に、「野生に返すことができない」と判定しました。
ラッコ学者セルカ
この若いラッコはロングマリン研究所(訳者注:カリフォルニア大学サンタクルーズ校の、き脚類などを研究している研究所)に新居を構えることになりました。研究者らはこのラッコに、伝説上のアザラシに似た生物で陸では人間に姿をやつすというセルキーにちなんで、セルカという名前を付けました。
2年に渡る研究休暇の間、セルカは研究者らに知られざるラッコの感覚や認知の世界への窓を開きました。セルカは、生息地である海において野生のラッコがどのようにエサを探し十分なエサを得るのか、科学者らが理解する手助けをしました。
またセルカはその間、多くの研究者らの心をつかみました。「セルカは賢く、気楽な性格や探求心の旺盛さも加わり、この行動学的研究において理想的なパートナーでした」とコリーン・ライヒムース博士は言う。「セルカは優雅で、好奇心旺盛で、愛すべき動物です。セルカは世界中の人たちに愛されるでしょうし、セルカのすごい物語をみなさんがシェアしてくれるのは非常に嬉しいです」
ようこそ、セルカ!
セルカの様子はラッコ展示水槽で、あるいはラッコカメラで見ることができます。一番色が濃い、体中が茶色のラッコを探してみてください。新しい住まいに慣れるため、展示水槽に出入りすることがあることを心に留めておいてください。
セルカがいつか、ラッコ保護プログラムの一環として子どもを育てている当館の他の5頭のラッコたちのように代理母になってくれたらいいのですが。
私たちと一緒に、セルカを歓迎してください!私たちは本当にわくわくしています!
Monterey Bay Aquarium Blog
Say hello
to Selka!
Aug 22nd, 2016
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