本日は2015年10月27日付のSanta Cruz Sentinelより、"Otter pup rescued by local fishermen is euthanized"をお届けします。2人の漁師が赤ちゃんラッコを保護しました。善意からの行動ですが、この記事にあるような行動は決してとってはいけません。一般人は自分で保護せず、最寄りのレスキューセンターへ通報する必要があります。赤ちゃんラッコは一人でいても、実は母親は餌をとっていて近くに見えないだけかもしれません。また、人間に触れることで野生に帰るのが難しくなることもありますし、布などで包むと体温が高くなりすぎることもあります。自己判断で救出せず、必ず専門家に依頼してください。
サンタクルーズ>>日曜の朝、日が昇って間もなく、ダベンポートから数マイル沖にいた2人の漁師たちは甲高い鳴き声を耳にした。
「友人が『ありゃ何だ?聞いたことない音だな。何か見てみよう』と言うものだから」ベンレモンドのジョエイ・フォルティナ(22歳)は友人のコーディ・ローデバウのことを思い出しながら話した。
どこから聞こえるのか探している間にも、彼らの耳に届く甲高い声は大きくなり、叫び声のようになっていった。2人は外海にラッコの子どもがひとりぼっちでいるのを見つけた。ヒゲの生えた子犬のような生き物は激しく水をかき、絶望的に水の上に頭を出していた。
「最初は何だか悲しかったけれど、今まで見たもので一番可愛いと思いました」とフォルティナは言った。
彼らは急いで網を投げ、毛玉のようなラッコの赤ちゃんをボートへ手繰り寄せ、スエットシャツに包んだ。赤ちゃんは幸せそうに匂いを嗅いでいたとフォルティナは言った。
その後彼らはモントレーベイ水族館へ電話し、保護してくれるよう頼んだ。ラッコに触れることやラッコの動作を変えるほど近づくことは、海洋哺乳類保護法で禁じられている。
モントレーベイ水族館は毎年約50頭もの身動きできなくなった赤ちゃんラッコや親とはぐれた赤ちゃんラッコを保護しているが、アメリカ魚類野生生物局からその男性らの代わりにラッコを取り扱う許可を得た。男性らはそのラッコを昼頃、サンタクルーズ・スモールクラフトハーバーで水族館の保護スタッフへ引き渡した。
しかし、その晩、水族館はその赤ちゃんラッコを安楽死させた。
「残念ですが、その赤ちゃんラッコは全く見込みがありませんでした」と水族館のスポークスマンであるハンク・アームストロングが語った。「当施設にはパソロブレス地域で保護された2頭のラッコを引き受けたばかりでした。1頭は生後6週間、もう1頭は生後1週間です。多くの赤ちゃんラッコのケアをするにはキャパシティが十分ではありません」
保護されたラッコは生後3日で体重は約3パウンド(約1.3kg)だった。
「そのラッコは非常に健康そうに見えました。私たちが手繰り寄せた時、とても嬉しそうにしていました」とフォルティナは語った。「でも、その赤ちゃんラッコはとても小さくて自分で頭をもたげることもできませんでした。安楽死させられたとは、残念です」
保護された幼いラッコたちはモントレーベイ水族館で24時間体制のケアを受ける。水族館によると、そこは親とはぐれたカリフォルニアラッコを野生に返す目的で受け入れることができる世界で唯一の施設なのだという。他の施設は成体のラッコを保護する施設だ。自立していないため、ラッコの子どもは数ヶ月間、母親に頼りきりになる。
モントレーベイ水族館は、通年に渡り生まれてくる保護した赤ちゃんラッコと養母を通常ペアにする。そうすることで赤ちゃんラッコは野生で生きるために必要なスキルを学ぶことができ、人間に慣れることがないようにするのだ。
「私たちは毎年、浜に打ち上がった赤ちゃんラッコを引き取ります」とアームストロングは言う。「冬場は海が荒れるので母親と赤ちゃんラッコが離れ離れになってしまうのでより頻繁になります。あるいは、母親がサメに襲われてしまうこともあります」
カリフォルニア州におけるカリフォルニアラッコの生息数はゆっくりと回復してきている。アメリカ地質調査所によると、昨年の2,944頭から今年は3,054頭に増えている。絶滅の危機に瀕する種の保存に関する法律に絶滅の恐れがある動物のリストから外れるには、個体数が3年連続3,090頭を超える必要がある。
Santa Cruz Sentinel
Otter pup rescued by local fishermen is euthanized
POSTED: 10/27/15, 8:44 PM PDT
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