本日は2015年3月2日付のDaily Mailから、"How otterly cute! Orphaned two-week-old sea otter pup
gets some TLC after being found washed up on California beach"をお届けします。ジャーナリストがみた保護の現場です。
この赤ちゃんラッコは、母親とはぐれ浜に打ち上げられたところを保護され、ケアを受けているところです。
カリフォルニア州モントレーの浜で一人でいるところを発見され、モントレーベイ水族館ラッコ保護プログラムへ連れてこられました。
プロの野生動物写真家、セバスチャン・ケナークネヒトがこのラッコが野生に戻るまでの長い道のりをカメラでとらえました。
カリフォルニア州バークレーから来たこの29歳の男性写真家はこう語ります。「このラッコの赤ちゃんは浜に打ち上げられたのを発見されました。母親はどこにも見えませんでした」
「母親がいなければ、子どもは一人で生き延びることができません。生きるために、このラッコ保護プログラムへ連れてこられなければならなかったのです」
写真は、モントレーベイ水族館のアニマルコーディネーター、カール・メイヤー氏が運び込まれた生後2週間の赤ちゃんラッコを水浴びさせているところです。
ケナークネヒト氏は言います。「メイヤー氏は、ラッコが世話をされているうちに人間に慣れてしまわないよう、変装しています」
「これは、保護過程の最後に大きくなって自然に返された時、人間に助けを求めたり、餌をもらおうとしないようにするためです」
「赤ちゃんラッコは水の感覚に慣れるため、水槽に入れられます。この水槽は、赤ちゃんラッコが母親とはぐれ、保護されたストレスから落着きを取り戻させるため、しっかり隔離され、静かで暗いところにある特別な水槽です。
「そのラッコは、モントレー湾に見られるようなケルプ(模造品ですが)に包まれます。模造品のケルプは、流されていかないようにケルプに包まることを教えるために入れてあるのです」
「特に、子どものラッコが母親とはぐれてしまうようなことがあると、波で押し流されてしまうため、これは野生のラッコにとっては必要不可欠な行動なのです」
「それから赤ちゃんラッコは水槽から取り出され、メイヤー氏が乾かす間、赤ちゃんラッコにおもちゃとしてブラシを与えます」
「乾かしたら、次にブラシをかけます。ラッコは体温を保持するための脂肪層がないため、これはラッコにとって非常に重要です」
「そのかわりに、ラッコには動物の中で最も密度の高い体毛があります。しかし、体温を維持するために、ラッコはグルーミングをしなければなりません。もしくは、ちゃんとグルーミングした状態にしてもらわれなければなりません。この年齢の赤ちゃんラッコに対しては、母親が通常その役割を果たすのです」
水族館へ運び込まれるラッコには、スタッフたちがラッコに対して愛着を持ちすぎないよう、名前をつけられることはありません。ラッコとスタッフの間に絆が生まれてしまうと、自然に返すというプロセスがより難しくなってしまうからです。
別のオスの成体のラッコが、水族館で11か月半過ごした後モントレー湾のエルクホーン湿地帯で、メイヤー氏により自然に返されました。
ケナークネヒト氏はこう述べています。
「ラッコ保護プログラムを撮影することは、素晴らしい経験でした。また、献身的にラッコの世話をする人たちに会うのは、感動的でした」
「赤ちゃんラッコを最初に見たとき、まず心に浮かんだのは『飼ってみたい』ということでしたが、その赤ちゃんが母親と離れてどんなに寂しい思いをしていたかと思いなおしました」
「しかし、自然に戻り波の上で遊んでいる様子を見ると、大自然の中こそ本来ラッコがいるべき場所であり、大喜びしている場所であるということを思い知りました」
記事元:
Daily Mail
How otterly cute! Orphaned two-week-old sea otter pup
gets some TLC after being found washed up on California beach
By Ted Thornhill for MailOnline
Published: 06:32 EST, 2 March 2015 | Updated: 11:28 EST, 3 March 2015
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