【記事】シアトル水族館、オディアックのお世話をお手伝い(2) | Part 2: Seattle Aquarium staff assist with sea otter rehabilitation in Alaska

本日は2017年8月24日付のSeattle Aquarium Blogより"Part 2: Seattle Aquarium staff assist with sea otter rehabilitation in Alaska"をお届けします。シアトル水族館のスタッフがアラスカシーライフセンターの新生児ラッコのお世話のお手伝いをしています。

シアトル水族館の鳥類哺乳類チームのマリコ・ブシュキャンプとオブリー・テイスは最近アラスカシーライフセンターへ赴き、親を失ったラッコの赤ちゃんのリハビリのお手伝いをしました。その様子をお届けします。

Photo via the Alaska SeaLife Center
Photo via the Alaska SeaLife Center

ラッコの赤ちゃんケア 基礎講座:最初の2か月

オディアックは2017年3月18日に親とはぐれているところを発見されました。生後約3週間で、体重は5パウンド(約2.25kg)ほどでした。オディアックは発見された、コルドバ市近くの湿地帯にちなんで名づけられました。健康ではありましたが、母親から学ぶべき必要なライフスキルを学ぶ機会がないため、野生に返すことができないと判定されました。自立して他の動物園や水族館へ移されるまで、アラスカシーライフセンターで24時間医学的な注意とケアを受けることになっています。

 
マリコとオブリーは24時間の中で、3つの異なるシフトで手伝いをしています。日中シフト(午前8時~午後4時)、夕方シフト(午後4時~真夜中)、夜間シフト(夜中~午前8時)です。オディアックは二人を忙しくさせています。夜間シフトの間でさえも、エサをやりグルーミングをし、おもちゃをつくり、掃除し洗濯をしなければなりません。

新生児ラッコはメッシュの囲いのあるベビーベッドで始まります。これは乾いた状態の毛皮を維持するため空気の流れをよくしてあります。ウォーターマットレスもしくはエアーマットレスがベビーベッドの下に敷かれており、濡れずに水の上に浮かんでいるような感覚になれるような波の動きを再現しています。赤ちゃんが厚い毛皮でオーバーヒートしないよう、扇風機や柔らかいアイスパックがマットレスの端に置かれています。赤ちゃんの毛皮は常に清潔なタオルや櫛、ドライヤーを使ってグルーミングし、毛皮を防水状態で最適なコンディションにしておかなければなりません。ラッコの赤ちゃんは生まれた時に非常に水に浮きやすい体毛を持っているため、適切にグルーミングをすれば水によく浮くようになっています。

 

オディアックは昼間はふわふわだが、夜寝ている間にマリコにグルーミングしてもらいたがっていました。オディアックは2時間ごとに子犬用ミルクと電解液と貝の身をブレンドしたラッコ用の調合ミルクをもらっています。より多く動くようになると、監視のもと、水に浮かんでおもちゃで遊ぶ機会を与えられます。ラッコは非常に幼いうちから手で物を扱うのがとても好きなようです。

 

生後約1か月で7パウンド(約3.15kg)ほどになると、オディアックは小さな桶の水で泳いだり息を止めたりすることを学び始めます。飼育員はラッコが浅い水の中に頭を数インチ沈めて水面下のおもちゃを探検できるようにします。小臼歯が生えはじめ、少しずつ貝やイカの切れ端のような固形のエサを与えられるようになります。マリコはオディアックがイカや貝を食べるとご褒美に調合ミルクを与えていました。

 

野生では母親ラッコが子どもに食べられる様々なエサを紹介します。ラッコは、自分たちが住む環境の中で食べ物を見分けることを学ぶ機会が非常に短いと考えられています。

野生のラッコを助ける方法は

座礁しているラッコを保護しリハビリを行うのはたやすいことではありません。アラスカシーライフセンターの素晴らしいスタッフらは専門的なので、マリコやオブリーが世話をしている赤ちゃんラッコが生きていく可能性は非常に良好です。しかし、全てのラッコたちがそのようにラッキーなわけではありません。私たちはラッコやすべての海洋生物が野生で繁栄できるようにすべきことをしなければなりません。信じられないかもしれないけれど、海からどれだけ離れて生活していても、私たちが家でしていることは海やそこで生きる動物たちに影響を与える可能性があるのです。

 

簡単な取り組みで助けることができます。リデュース、リユース、リサイクル。買い物をする際は使い捨てのレジ袋やペットボトルを使わないようにし、何度でも使える買い物袋やボトルを選ぶ。埋め立てにいく自分のゴミをよく調べて、そうしたゴミを減らすようにする。できるだけ、コンポストやリサイクルを活用する。

 

海洋環境や海の動物たちのために、良い変化をもたらすことができるのです。

 

これらの対応はアメリカ魚類野生生物局のLOA-837414により認可されています。