水族館 | Aquariums

ラッコを飼育している世界の水族館のご紹介です。
展示に関する最新情報、休館日・開閉館時間・入場料等は各水族園館のウェブサイトからご確認ください。

日本

日本では1982年に伊豆三津シーパラダイスで始めて公開されて以来、アメリカやロシアから野生個体が輸入され、その子孫が現在まで継続的に飼育されています。ワシントン条約で取引が制限されていることや、野生個体が生息するロシア、カナダ、アメリカでの保護政策が強まったことから、アメリカからは1998年、ロシアからは2003年を最後に輸入が途絶えています。一番多い時で全国で122頭に上りましたが、それ以来数を減らし2020年3月現在で7頭となっています。

 

水族館間でブリーディングローンを行うなど繁殖が試みられてきましたが、近年はあまり成功しておらず、現在飼育されている個体が繁殖年齢を超えたものもいることから、日本国内での繁殖は非常に厳しい状況となっています。

 

日本の園館のラッコの個体については、らっこ!らっこ!ラッコ!さんのウェブサイトが詳しいので、そちらをぜひご覧ください。

水族館名 場所 飼育数
のとじま水族館 石川県七尾市  1
鳥羽水族館 三重県鳥羽市  1
神戸市立須磨海浜水族園 兵庫県神戸市  2
アドベンチャーワールド 和歌山県西牟婁郡白浜町  1
マリンワールド海の中道 福岡県福岡市  2

(2020年3月現在)

北米

アメリカの水族館で展示されているラッコは、保護された後治療のため投薬を続けなければならない、人間に慣れすぎている、あるいは自然に適応できないなどの理由で自然に返すことができないと判断された個体です。従って、展示の目的はエンタテイメントではなく絶滅危惧種であるラッコの保護や教育に向けられています。アメリカでは動物に「芸」をさせるのは虐待であると考える人も少なくないため、ラッコたちが「芸」を披露することは期待できません。餌やりは一般公開されていますが、あくまで飼育を円滑に行うためのトレーニングやラッコがラッコらしく生きるために必要な刺激を与えたり、ラッコとして行動する練習をするためのもの(エンリッチメントと呼ばれています)と位置づけられています。 また、北米のAZA加盟の園館の間では、急増する保護ラッコの受入れを優先するため、施設内での繁殖は行われていません。

 

水族館によっては、有料でツアーやエンカウンターというプログラムを実施しています。これは、入場料とは別にお金を払って、飼育員などのスタッフからその動物について多くのことを学んだり、動物たちとじかに触れ合ったり餌をやったりというものです。これらのプログラムは実施される曜日や時間、内容(動物に直接触ったり給餌できるかどうか)、参加者の年齢制限や人数の制限など各水族館で異なりますので、詳しくはリンク先をご確認ください。

 

各施設や飼育しているラッコの詳細については、下記の水族館名をクリックしてください。

*治療やリハビリを中心としており、常設展示は行っていない施設
 The Marine Mammal Centerは治療・リハビリ施設であり水族館ではありません。

施設名 場所 飼育数
Audubon Aquarium of the Americas New Orleans,LA,USA 2
Alaska Sea Life Center Seward,AK,USA *
The Marine Mammal Center Sausalito, CA, USA *
Monterey Bay Aquarium Monterey,CA,USA 5
Aquarium of the Pacific Long Beach,CA,USA 6
Sea World San Diego San Diego, CA, USA 5
Oregon Coast Aquarium Newport,OR,USA 3
Oregon Zoo Portland,OR,USA 3
Seattle Aquarium Seattle,WA,USA 4
Point Defiance Zoo and Aquarium Tacoma,WA,USA 3
Georgia Aquarium Atlanta,GA,USA 5
Shedd Aquarium Chicago,IL,USA 6
Minnesota Zoo Apple Valley,MN,USA 3
Pittsburgh Zoo and PPG Aquarium Pittsburgh,PA,USA 2
New York Aquarium Brooklyn,NY,USA 2
Kansas City Zoo & Aquarium Kansas City, MO 2
Vancouver Aquarium Vancouver,BC,Canada 6

(2020年2月現在)

ヨーロッパ

ヨーロッパにはかつて様々な国の水族館でラッコが飼育されていたようですが、現在ラッコの飼育展示をしている施設は3か国3館のみとなっています。

 

各施設や飼育しているラッコの詳細については、下記の水族館名をクリックしてください。

施設名 場所 飼育数
Oceanário de Lisboa Lisboa, Portugal 4
Den Blå Planet Kastrup, Danemark 4
Océanopolis Brest, France 3
National Sea Life Center Birmingham Birmingham, UK 2


(2020年2月現在)